Q25 — AWS SAA-C03 第17章

第 25/89 問 | ← 第17章

Q1325. あるアドベンチャー企業が、モバイルアプリに新しい機能をリリースしました。ユーザーはこの機能を使って、ハイキングやラフティングの写真・動画をいつでもアップロードできます。これらの写真および動画は、Amazon S3 Standardストレージで保存され、S3バケット内に格納されています。また、Amazon CloudFront経由で配信されています。同社は、ストレージコストを最適化する必要があります。ソリューションアーキテクトが調査したところ、アップロードされた写真・動画の大部分は、30日後にはアクセス頻度が低くなることがわかりました。ただし、一部の写真・動画は30日後も引き続き頻繁にアクセスされることが確認されています。ソリューションアーキテクトは、写真・動画をミリ秒単位の検索可用性(retrieval availability)を維持しつつ、可能な限り最低コストで実現するソリューションを実装する必要があります。これらの要件を満たすソリューションはどれですか?

正解: A. S3バケットに対して、S3 Intelligent-Tieringを有効化します。

解説

30日経過後の写真・動画について、頻繁にアクセスされるものとそうでないものが混在する状況において、ミリ秒単位の検索可用性を維持しつつ、ストレージコストを最適化するには、以下の選択肢が最も適しています。正解:A.S3バケットに対してS3 Intelligent-Tieringを有効化します。S3 Intelligent-Tieringが最適な理由:\1.アクセスパターンに応じて自動的にコストを最適化S3 Intelligent-Tieringは、アクセス頻度が予測できない、あるいは変動するワークロード向けに設計されています。オブジェクトは自動的に以下の2つのアクセス階層間で移動します:・Frequent Access tier(S3 Standardと同等のコスト):活発に利用されるデータ用。・Infrequent Access(IA)tier(コストが低い):比較的アクセス頻度が低いデータ用。S3 Glacier系のストレージクラスと異なり、取得(retrieval)にかかる追加料金は発生しません。また、両階層ともミリ秒単位の低遅延を保証し、必要時に高速なアクセスが可能です。\2.混合アクセスパターンへの対応要件として「30日後には大部分がアクセス頻度が低くなるが、一部は依然として頻繁にアクセスされる」と明記されています。S3 Intelligent-Tieringは、こうした混在するアクセス特性をシームレスに処理できます。一方、ライフサイクルポリシー(選択肢B)では、すべてのオブジェクトを一律に特定の階層へ移行させるため、柔軟性に欠けます。\3.手動管理不要S3ライフサイクルポリシー(B)は、「30日後にすべてのオブジェクトをGlacierへ移行」といった固定ルールを事前に定義する必要がありますが、S3 Intelligent-Tieringはアクセス状況に応じて自動調整されるため、運用負荷が低く、後から頻繁にアクセスされる可能性があるオブジェクトに対する予期せぬ取得コストも回避できます。他の選択肢が不適切な理由:B.S3ライフサイクルポリシーによるS3 Glacier Deep Archiveへの移行S3 Glacier Deep Archiveは、取得までに最大12時間の遅延が発生するため、ミリ秒単位の検索可用性という要件を満たしません。これは、取得速度が重要でない長期アーカイブ(例:コンプライアンス要件に基づくバックアップ)向けのサービスです。C.Amazon S3をAmazon EFS+EC2で置き換えるEFSは共有ファイルシステムであり、S3のようなオブジェクトストレージの代替ではありません。大規模な非構造化データ(写真・動画など)に対しては、S3 Intelligent-Tieringと比較してコストが高くなります。また、CloudFrontによる静的コンテンツ配信というユースケースには、S3が最適化されており、EFSは不向きです。D.Cache-Control: max-age=30日のヘッダー追加これは、ブラウザやCDN(CloudFront)におけるキャッシュ制御のみに影響し、S3内のストレージコストには一切関係ありません。オブジェクトは引き続きS3 Standardに保存されたままです。CloudFrontは既にエッジキャッシュを活用しているため、この設定は重複した最適化であり、ストレージ階層の最適化には寄与しません。このシナリオに最適なアーキテクチャ:・写真・動画は、初期アップロード時にS3 Standardで保存。・S3バケット全体に対してS3 Intelligent-Tieringを有効化し、自動的なコスト最適化を実現。・配信は、グローバルな低遅延配信を実現するAmazon CloudFrontを活用。・ライフサイクルポリシーは不要(Intelligent-Tieringが自動で階層を切り替えます)。結論:頻繁/非頻繁の両方のアクセスパターンに対応し、ミリ秒単位の検索可用性を維持しながら、コストを最小限に抑えるには、選択肢A(S3バケットに対するS3 Intelligent-Tieringの有効化)が最適です。他の選択肢は、許容できない遅延(B)、コスト効率の悪さ(C)、またはストレージ最適化への無関係性(D)といった課題を抱えています。